初めて報われた気がした
私のミッションは、現場に対して物申す、という立場らしいのだが、
現場を知らなければ物も申せないということで、本社からのスパイと警戒されながら現場に入って何でもやってきた。
数ヶ月経ち、現場の業務改善ミーティングに混ぜてもらうことができたので、ここぞとばかりに今までできなかった自己紹介と、私に与えられたミッションの説明をした。
改めまして、私は36歳独身、牡羊座のO型です。大学卒業後、13年ほど地方公務員をしていました。その間に様々な業務に携わらせてもらいましたが、このまま定年まで役所で働くのはつまらないなと思って辞めました。その後、知り合いの所で半年ほど働き、去年の11月1日からこちらの会社でお世話になっています。
…で、そんな人を中途採用で雇って本社は何をしたいかと言いますと、…
と、そもそもの問題点やミッションの趣旨の説明をした。
パワポを写したスクリーンを皆さん前のめりで見てくれたので、感触は悪くなさそうだと思ったものの、その場ではリアクションがなかった。
本社内でgoは取ったが、現場には的外れだっただろうか、腹落ちはしてないんじゃないか、と不安になり、信頼している現場責任者に「私の説明ぶっちゃけどう思いました?」と聞いてみた。
曰く、
36歳だったんですね(笑) 会社の目指す方向性は、なんとなくそうかなと思っていたので、説明は違和感なく入ってきました。
実は、ここで自分が何をしたらいいか分からなくて辞めようかと思ってたんです、でもタイミングを逃してしまって。でも、あなたに触発されて、外から来た人がこんなに考えてくれているのに、うちらがこんなんじゃダメだと思って。50の手習いですけど何か勉強しようと思います。
こんなことを言われたら、もはやぶんむくれている場合ではない。
現場の皆さんが充実して働けるように、そしてそれが先様の満足になるように、もちろん会社の利益になるように、ともに考えていきましょうではありませんかー!
と、思った。
人は金銭のみでなく、人の役に立てることがモチベーションであり得る。