転石苔を生ぜず

考えたことの記録です。

気を抜いたら風邪を引いた

隣町で、3泊3日のワークショップに参加した。
”仕事”と”地域”というキーワードが心に刺さって、思わず参加を決めたものの、見知らぬ人と3泊など耐えられるのだろうかととても不安だった。

なぜここに来たのかと何回か聞かれ、
「数か月前にここでヨガ教室があって、海と空と山を見ながらヨガをしたらもんのすっごく気持ちよくて、この場所で何かイベントがないかと思ってHPとかまめにチェックしていたらこれがあって」と説明したが、その理由はレアだった。

講師のお二人は、私が不勉強で存じ上げなかっただけで、求心力のある方だった模様。
開催場所も、綿密にデザインされた大切な場所らしい。
みんなわざわざこんな僻地まで来ていて、20人ほどの参加者の8割は東京都民だった。

始まったら、情報と感情のインプットとアウトプット、千本ノック。
自分が考えていることなんて普段言わないし、言いたくもないと思っていたけれど、
言葉に出すことで「自分はこんなことを思っていたのか」と気づくことになった。

土地、年齢、学歴、職業、趣味、ではなく、価値観 が一緒の人たちと、心の中を話すことは初めてだったので、うっかりすると泣きそうになった。

 

とても感動しながら過ごしていたのだが、最終日の直前あたりで違和感を覚える。
「あれ?参加者、みんな都民とか遠方の人じゃない?いくらこの場所の景色が良くたって、地元の人がいないなら、北海道でも沖縄でも滋賀でも愛知でも変わらなくない?ここでやる意味ってなに?地元の人と話してなんぼじゃない?」

その時に話していた女子二人には賛同してもらった。

だが、確かに地元民には勧めにくい。
「すごいねー」「意識高いねー」と言われて終わる気がするからだ。
『意識なんて高くない、ただ悩んでいるだけの田舎者よ集え!』
と言いたいが、そのキャッチフレーズは響かないだろう。さてどうしたものか。

とりあえず、普段考えないことを考えたからか、はっている心を揉み解したからか、風邪をひいてしまった。
ネギを首に巻いて寝ることにする。